2014年2月3日

2月3日

Filed under: 未分類 — 土倉製材所 @ 6:36 AM

節分です。 今日で冬は終わり春がやってまいります。 何故かこの日は豆を撒いて厄災退散を願うのが日本の家庭行事。

この日トロロ芋を食べるのが北信濃の風習でありますが皆様のご家庭では如何ですか?

さて、節分にちなんだ昔話を一つ。

むかし飯縄山の麓芋井にへそ曲がりのじいさんがいた。 節分には「鬼はうち、福は外」とやったもんだ、そしたらほんとうに鬼が家の中に入ってきて「今日はどこへ行っても豆礫を投げられている所が無い、お前のうちだけだ」と どっかりと座りこんで作っていた芋汁をみんな食べてしまった。

「いやーごっそうになったな、お礼にじいさんの好きなものをやる、何が好きだ」 と聞いた。 じいさんは鬼を怒らせると怖いので「おら鬼が好きだ」といったそうだ。 鬼は続けて聞いた、「そんなら嫌いなものは何だ?」。 じいさんは欲張りだと思われないように「おら小判が嫌えだ」 と答えたそうだ。

「そんならお前さまの好きなものは何だ?」とじいさんが鬼に聞いた。 「おれかおれの好きなものは芋汁だ!芋汁だけあればなんにもいらねえ。」

「そんなら嫌えなものは何だ?」。 「ごっそうになったから教えるが誰にも言うなよ、すりばちをすりこぎで空すりするごりごり言う音が何より嫌えだ、身の毛がよだつ。」

隣の部屋で隠れていたばあさんがそれを聞いてすりばちをすりこぎでゴリゴリ、鬼はびっくりして 「じじい覚えていろよ!」と言い残して飛び出して行った。

それから数刻、屋根を破って小判が山のように落ちてきた、天井の上からざまあみろ!の鬼の声。

この日から芋井には鬼がいなくなったということです。

昔話はいろんな話がくっついて地話になったものが多くへそ曲がりのじいさんが大金持ちになったというめずらしい落ちになっているのが何とも言えません。

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