2013年1月17日

1.17

Filed under: 未分類 — 土倉製材所 @ 4:44 AM

1.17 まだ記憶に新しい阪神淡路の震災のあった日であります。考えてみれば日本は何と地震の多い国でしょう。地震年表を見ても1.17から今日までM6以上の地震が数多く発生しています。また有史以来の地震はそれこそ数えきれないほどの回数におよびます。

これだけ地震の多い国ですから  建物を造るとき地震をよくよく考えてつくってきたんじゃないかしら。ところが その思想は現代科学の前に消滅、今は三角形の安定を基礎とした力学や合板の力を借りた面で作る壁を推進しています。

それではそれ以前の耐震はどのような工法で考えられてきたのでしょう。私はこれを貫(ぬき)工法ではないかと思っています。三角形が強いということは田舎の古民家の屋根が合掌でつくられていたことからすでに先人たちは充分知っていたはずです。であれば何故壁も三角形で考えなかったか?それはデザイン性ももちろんあったでしょうが三角でつくった骨組みは必ず引き抜き力が働きます。この処理がうまくいかなかったんじゃないかとおもいます。

貫き工法は柱同士を貫き板でつなげていくもので普通の住宅でも柱を5枚ほどの貫でつないでいます。この工法の特徴は地震などで揺れるとギシギシと一緒に揺れてしまうんです。今様に言うと免震構造でした。

これなら少々土台が腐っても貫がきいていますからペシャンと潰れることは無いと経験値として知っていたんでしょう。 今、土塗り壁の強度をつかって家をつくることはほとんどありませんが、きっと将来この貫き工法が再び脚光をあびる気がします。

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