伐採 1
立木を見上げ枝の張り具合、木の傾き具合を観察し倒す方向を決め、自分の立ち位置を決め、斧を振り上げて受け口をつくります。 斧は上から斜めに降りおろし、横から水平にと何度も繰り返して木の根元近くに くの字型 の受け口が出来上がります。
それから受け口の反対に回り、米俵の蓋を座布団代わりに敷き、そこにドカっと座り込んで手曲がり鋸でおもむろに切り始めます。
ズズズー ズズズー 気味のいい音で鋸刃が木の中心に向かって食いこんでいきます。 立木の加減で重心が鋸刃側に移り締め付けてしまいます。 そんな時は堅木で作ったクサビを斧の背を使って打ち込み木の重心を受け口側に移します。 その時枝がユサユサと揺れて子供がイヤイヤをしているように見えます。
受け口近くまで切り込んだらクサビを思い切り強く打ち込みます。 すると立木はギギギーと鳴きながら倒れていくんです。
今ではチェンソーと緊張機を使ってあっという間の仕掛けで終わりですが、その昔樵のおじさんと山の木を伐りに行った時の思い出です。
手曲り鋸
斧には3本と4本の計7本の溝が彫られている。
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