何ということの無い一日
はたらけど、
はたらけどなおわがくらし楽にならざり
ぢっと手をみる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・石川啄木24歳の詩。
24歳の手はきっと荒れていたんでしょうが、まだまだ若者の張りのある手だったはず。
今わが手を電燈の下でながめれば、何という年寄りの手でございましょう。
何時の間にこんなに年をとった手に変わり果ててしまったのか、六十数年の年月が、苦労が、すべてこの手に表れたようでございます。
昔、親の手を見て「なんちゅう手をしてんだろう 」と感じたその時の手が今目の前に。 太鼓腹の皮はまだ針で刺せば裂けるほどの張りをもっているのに、手と顔に皺が集中したようでございます。なかなか雨が降らない、ただそれだけのことでございます。
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