あれから一ヶ月
あれからちょうど一ヶ月たってしまいました。この頃やっと新しい環境にも慣れ、職人の間にも笑い声が聞こえるようになってきました。
その節は皆様からの暖かい励ましのお言葉や、緊急の生活物資の調達など言葉につくせぬ援助をいただき本当にありがとうございました。私たち夫婦は出火当時から二日間にわたって警察と消防の現場検証を受けており、早速お見舞いに来ていただいた皆様とお会いすることができませんでした。この場を借りて改めて御礼もうしあげます。
この一ヶ月で見えなかったものが次第に見えてくるようになりました。
まず何故火災が起きたのか?ということですが、いまだに原因は不明です。ただ家の中からの出火ではなく、外から燃えてきたことは第一発見者の信濃町の方の証言で明らかになっています。
前日は暖かくストーブも使用しておらず、台所はIHヒーターですから家のなかには火の元になるものが無かったとおもいます。ただ後から聞いた話では前夜、近くの畑で野火が燃え上がっていたと教えてくれました。前夜も風が強く我が家は野中の一軒家ですから、その火が入ったのかもしれません。
私たちは当日朝4時半に家を出て国道沿いの展示棟の照明を消しに行き、その後以前から頼まれていた杉の丸太の買い付けに戸隠の役場近くの民家を訪ねていました。
6時過ぎに帰ると家の近くから煙がでています。そばで車を止めて男性が携帯電話で話しています。この方が消防に通報してくれた第一発見者の信濃町の方でした。
私と妻は家の中に入り消火器で火を消そうとしましたが、折からの強風であっというまに燃え広がってしまったものです。悪いことは重なるものです。家の周りには水がありません、消火栓も整備されておらず火災通報から30分は水が一垂れも出ない、燃えるにまかせた状態が続いてしまったのです。
近隣の皆様にはご迷惑やらお騒がせをいたし申し訳なくお詫びもうしあげます。また煙が強風に運ばれ随分と遠くまで届いたようです。風下にあたる皆様にも重ねてお詫びもうしあげます。
火事でわかったこともあります。ログハウスの壁は火に強いです。
我が家のログハウスは鉄骨の上に乗せてありました。下に1kLの灯油があり、そこに火が入ったからものすごい炎になり床や天井は燃え落ちてしまったのですが、ログ壁は最後まで残っていました。
これは特異な作り方をした家だから床天井が燃え尽きてしまったのですが、コンクリート基礎の上に乗ったログハウスならば外からの火に充分耐えられるものとおもいました。大変な思いをしての結果です。
火災から一ヶ月、思いつくままに書き出してみました。乱筆乱文、平にご容赦くだされ。
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